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フラクタルアーカイブ

出資詐欺の事例

 

事例

確実にもうかる事業に投資するのに出資をしてくれと言われ、キャッシュカード、クレジットカードを預けてしまい、1000万円以上の金額を引き出されている。何回かは返済があったが、返済が滞っている。相手方は、弁護士や税理士の確認作業が必要と言って返済を先延ばしにしている。詐欺ではないか。

 

結果

相手方と直接話し合い、詐欺であることを認め、返済を約束させる。被害額の多くを回収

 

解決のポイント

本件は、依頼者が詐欺犯にお金を渡した直後に弁護士に依頼をし、まだ詐欺犯と直接連絡を取り合える状態であったため、このような詐欺事案では高い回収率となりました。

ただし、詐欺犯は通常金銭を返還する能力が無いことが多いので、回収は難しいことが多いです。金融機関等以外の出資話については、基本的に怪しいと警戒し、どうしても気になるのであれば弁護士に相談することをお勧めいたします。
なお、詐欺被害の回復が出来ると述べて高額な調査費用を要求する業者もいますので、相談は必ず弁護士にするようにしましょう。

 

金地金売買まがい取引

 

事例

金の売買に見せかけ、長期間分割払いの契約かつ契約途中で差金決済を行うという契約を締結してしまった。金の値動きが当初業者から説明された動きと逆になってしまったので、業者から追加で金銭を入れるように言われたが、応じなくてはならないか。

 

結果

業者に、支払わないと告げたところ沈静化(既に支払った金銭については、契約直後の相談であったことから少額であり、費用対効果の面から請求しない希望のため未着手)。

 

解決のポイント

そもそもこの取引は、金の先物取引の法規制を潜脱するための脱法行為であり、裁判例にもこのような取引は無効であるとして業者からの金銭請求を認めないどころか、既に支払った金銭の返還を求めたものもあります。

金に限らず、将来の商品や貨幣の動きに連動して決裁する取引を行うには、金融商品取引法等の規制があり、登録業者でなければ許されないと考えてください。業者が登録されているかどうかは金融庁等で調べること、そしてこのような取引に安易に手を出さないこと、手を出す際には弁護士に相談してみることをお勧めします。

 

別人名義口座の解約を銀行に拒否された事例

 

事例

親族名義で積立預金をして来たが、事情があって解約したいと考えたら、自分では解約できないと言われた。どうしたら良いか。

 

結果

依頼者の金銭という事を証明し、解約に応じてもらう。

 

解決のポイント

通帳を作成する際、銀行の中には、別人名義での預金の作成は簡単であるが、解約はなかなかさせてくれないことがあります。法律上は致し方ない点もありますが、解約に対する銀行の対応があまりにひどく、依頼者の方の銀行に対する心証はかなり悪い状況でした。

法的な内容を説明し、銀行とや親族の方との間にたって当事務所が手続きを行う事で、無事に解約できました。

 

架空名義口座の解約を証券会社に拒否された事例

 

事例

過去に証券会社に言われるまま、ノルマに協力する為架空名義口座を作成したが、いざ解約する段になったら、架空名義だということで解約に応じて貰えない。どうしたらよいか。

 

結果

訴訟提起し、解約に成功

 

解決のポイント

相手方の証券会社は、誰もが知っている大きな証券会社でした。過去にはノルマの為に親族や犬の名前でも口座を開設することが出来、さらにそのことを社員が推奨すらしていました。しかしながら、解約の段階になると、「本人との同一性が確認できない」、「担当社員は既に退社した」と述べて、解約に応じませんでした。依頼者の方は、ご自身で調停も行いましたが、それでも証券会社は解約に応じませんでした。

そこで致し方なく訴訟提起しましたが、証券会社及びその代理人は、それでも解約に応じませんでした。訴訟の最終段階にいたり、裁判所から敗訴の可能性を告げられて和解が成立しました。
依頼者と架空名義人との同一性の立証には、専門家の判断が必要です。また、大企業を相手に交渉する場合は、初期対応を誤ると、訴訟で敗訴直前にならなければ任意に支払わないという方針で固まってしまうので、架空名義の解約時には、弁護士に相談しましょう。